先日の日記で魔術遠眼鏡をイクサランの一番の注目カードとして挙げました。

2マナながら真髄の針にハンドを見る能力が追加され格段に使いやすくなり、フェッチや不毛の大地、強力な起動型能力を持った生物や置物が多数ひしめくレガシー環境では指定に困らずほぼ腐らないというのも相まって、特定の置物やコンボ対策としてサイドのみならず、メインからも入れられる可能性を秘めています。

同じ無色2マナで相手の展開を妨害するアーティファクトといえば、アメジストのとげがあります。こちらも打ち消しやハンデス等の妨害手段に乏しいエルドラージやMUDなどがメインからよく採用するようになっていますが、同じ無色2マナの競合する妨害手段として、今のレガシーのメタではどちらの方が有効かデッキごとに比較していきます。
※○・・・魔術遠眼鏡の方が有効 ×・・・アメジストのとげの方が有効 △どちらも同じぐらい

・対デルバー △
アメジストのとげ・・・デッキに半数近くの軽量呪文全般の速度を落とせるため、範囲が広い。
魔術遠眼鏡・・・色マナをフェッチランドに頼っているので序盤に抑えればそれだけで事故勝ちできる可能性がある。不毛の大地を抑える事でテンポ負けを緩和できる。ハンドを見られるので打ち消しケアが容易になる。UR系なら渋面の溶岩使い、BU系なら死儀礼のシャーマンも指定できるが、RUGは土地以外特にないため全体的な範囲はやや狭い。

・対SnT △
アメジストのとげ・・・序盤のドローを妨害できるのとコンボ成立までの時間を引き伸ばすことができる。
魔術遠眼鏡・・・フェッチはもちろん、キーカードの騙まし討ちを確実に抑えることができる。ハンドを見られるので、コンボ成立までのターン数が把握しやすく、展開するプランを立てやすい。

・対ANT ×
アメジストのとげ・・・非生物呪文しかないため、ストーム対策として劇的に効く。
魔術遠眼鏡・・・LEDやペタルがマナファクトのため抑えられず、フェッチしか指定するものがない。ハンドを見られるものの、直接的な回答にならない。

・対リアニメイト ×
アメジストのとげ・・・ほとんどの呪文が刺さり、1~2ターン目のぶっぱを引き伸ばすことができる。SnTよりも速度が上のため、より効果的。
魔術遠眼鏡・・・グリセルブランドの起動を止められる。ストーム型には特に有効。土地の枚数をかなり絞っているため、フェッチを止められたら事故勝ちを狙えるが、アメジストのとげよりも有効とは言い難い

・対エルフ ○
アメジストのとげ・・・生物呪文ばかりで且つマナ加速が豊富なため、ほとんど効かない。
魔術遠眼鏡・・・ワイアウッドの共生虫・クウィリーオンレインジャー・死儀礼のシャーマン等、指定先には事欠かない。

・対感染 △
アメジストのとげ・・・非生物呪文が多く、特にパンプ呪文の連打を抑制できる。
魔術遠眼鏡・・・墨蛾の生息地を止められる、ハンドを見る事で即死を回避しやすくなる。

・対デスタク ○
アメジストのとげ・・・生物呪文ばかりのため、ほとんど効かない。
魔術遠眼鏡・・・不毛・リシャポ・霊気の薬瓶・ルーンの母・石鍛冶・装備品と、刺さるものばかりなのでかなり有効。

・対青白系石鍛冶 ○
アメジストのとげ・・・軽量呪文や未練ある魂の速度を落とせるが、デッキの軸である石鍛冶やネメシス自体には直接効かないので、やや有効と言える程度。
魔術遠眼鏡・・・デッキの軸である十手ゲーやネメシス+装備品のクソゲーを止められる他、不毛・ミシュラン・各種PWを止められるため範囲は広くかなり有効。

・対土地単 ○
アメジストのとげ・・・踏査・モックスによりマナが伸びやすい上に呪文を連打することがほとんどないため、ほとんど効かない。
魔術遠眼鏡・・・キーカードの演劇の舞台・不毛ハメ・溶鉄の渦による勝ち手段を止められる他、イスやリシャポ等指定先には全く困らないため、劇的に効く。

・対続唱・ジャンド △
アメジストのとげ・・・生物が多めのため、そこまで有効ではない。
魔術遠眼鏡・・・不毛フェッチの他、死儀礼・各種PWを止められるので、範囲はそこそこ広め。

・対奇跡 ×
アメジストのとげ・・・1マナドロー呪文を常に撃つようなデッキのため、かなり効く。メンターのトークン生成速度を落とせるのも大きい。
魔術遠眼鏡・・・フェッチを使うものの、基本地形が多いので土地事故は狙いにくい。他に刺せるものはジェイスかギデオンぐらいなので範囲は狭い。

・対グリコン ×
アメジストのとげ・・・奇跡と同様1マナ呪文とヤンパイトークン生成を抑制できるため、有効。
魔術遠眼鏡・・・フェッチかPWぐらいしか刺さらないので、範囲が狭い。

・対4Cコン △
アメジストのとげ・・・非生物呪文が多いので有効。
魔術遠眼鏡・・・死儀礼やフェッチを抑える事で、色事故を狙える。PWも止められるため、それなりに有効。

・対ストンピィ系(ミラー)、MUD ○
アメジストのとげ・・・相手も使うようなデッキもあるため、あまり有効でない場合が多い
魔術遠眼鏡・・・赤にはチャンドラ・ハゾレト・ナラー等、エルドラージには不毛・ウギンの目・十手・終末を招くもの等、MUDにはカルドーサの鍛冶場主・稲妻のすね当て・歩行バリスタ等。範囲は広くないもののデッキの軸となるカードを止めやすい


まだまだいろんなデッキはありますが、とりあえずこれだけ挙げても魔術遠眼鏡も劇的に効く相手が多いので、これを選択する余地は十分あると思います。それに競合すると言っても妨害の軸は違うので、もちろん併用することも可能で、より幅広く対策できるという事も考えられます。


次回は、魔術遠眼鏡をメインに入りうるデッキについて考察したいと思います。

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